BOOTS LIFE

生産協力工場のお話です。

生産工場写真その1

この時期になると秋冬の生産の打ち合わせで、工場に顔を出す機会が増えます。 生産協力工場は足立区にあります。 足立区は某老舗メーカーさんが明治36年 軍靴の生産・販売を開始したのが現在の足立区千住橋戸町で、 昭和20年、終戦により民需靴に前面転記されて平成13年の東京工場閉鎖になるまで長い間、 靴産業で栄えた地域です。

アジアに生産拠点を移してしまったメーカーさんが多いですが、もちろん今でも少数の工場は稼動しています。 ただ、本格的なワークブーツを製造できるところはほんのわずかに限られているのが現状です。

生産工場写真その2

今の工場とお付き合いがはじまったのは2006年。先日、工場で昔話になり、10年以上前の付き合い当初の話で盛り上がりました。付き合い始めはとにかく、職人さんたちとのコミニケーションに悩まされました、、、。もちろん作業中は、一言も話しかけられる雰囲気ではなく、3時の休憩の時間に、一言二言かわす程度。それも靴の話ではなく、スポーツの話題だったり、テレビの話題だったり、、、。

それでも根気よく通っていたある日、「中身で使う部材は完成品の外からは見えない。 見えない部分だからこそ、良い部材を使えば、良い靴になる」 と アドバイスを頂きました。 もちろん、部材選びはまだまだ勉強不足で、僕のわからいところでもあったので、 素直に職人さんのアドバイス通り、部材を変更して改善していきました。 材料代は高くなってしまいましたが。(笑)

職人さんたちの知恵を借りて、良いものを作るための見えない工夫を施し、 勉強させて頂き、商品は少しづつ、良くなっていきました。 もちろん、今でも僕たちは発展途上。相変わらず職人さんの知恵を借りながら 試行錯誤しています。

生産工場写真その3

工場は熟練の職人さんを中心に、近年、若手も入り、 また、靴の専門学校に通っている生徒さんも現場に興味があり お手伝いに来ていたりします。 年齢差は、おじいちゃんと孫くらい離れています。 基本厳しく作業をしていますが、やはり孫ほど年齢が離れていると 若手が作業する姿を、温かい目で見守っています。

そんなアットホームで小規模な工場で、SWLは作られています。

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