履き込みレポート

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8958オイルドレザークラシックオックスフォード

 経年変化の楽しみを伝えたい。そんな単純な思いからスタートした企画は、おかげさまで第二弾。4インチのワークブーツは日本の四季折々の風土に適しているので季節を問わず履きこなしていただきたい。毎月変化する革の様子と合わせて、コーディネイトも参考にしていただければ幸いです。

品番OB-8958、オイルドレザークラッシックオックスフォードの色目はブラウン。

1950年代のワークブーツによく見られたコルクソールをスローウェアライオンで初めて採用したレトロ感たっぷりのオックスフォード。革に履きジワが刻まれ、ビンテージブーツのような風格になるのが楽しみな1足。

履き始めから3ヶ月が経った、12月。はじめて油分を補給。全体的に擦れなどのキズは出てきたが、色の変化はあまり見られなかったので、ノーケアだったが、3ヶ月目に入りオイルドレザーの油分が少し抜けてきた為、はじめてレザークリスタルのリフレッシュクリームを塗り込む。

履き始めから4ヶ月が経った、1月。今回は靴ひもを取り外し、いつもより丁寧にメンテナンス。このベロ部分に以外と埃がたまってしまうので、できれは3ヶ月に一度くらいは靴ひもを取り外してブラッシングしたい。

 

履き始めから半月が経った、3月。最近シワがキレイに馴染んできた。最近メインテナンスによく使用するWHITE’S 社  HEAVY DUTY LEATHER PRESERVATIVE 。ホワイツが発売している純正オイルは、オイルドレザーとの相性も抜群。手入れの仕方は他のオイルと同じだが、その差は歴然。革に対する浸透力が良いので一晩で潤いとツヤが戻ります。

履き始めから8ヶ月が経った、5月。ソールカスタム実行。車やモーターサイクルのタイヤのように消耗品であるソールは、交換可能。だが、まだ純正コルクソールを交換するにはタイミングも早い。必要はないのでは。少しの間、職人さんに預ける期間ができてしまうが、オーナーのカスタム欲が抑えきれず実行。履き替えたのは、1897年創業イギリスのDAINAITE社が作っているラバーソール、通称「ダイナイトソール」。内側にあるえくぼの凹凸が大きく出ているのでグリップ力は強力。これから向かえる梅雨時期でも滑ることもなく履け、耐久性が自慢。

履き始めから9ヶ月が経った、6月。ソールをカスタム交換後、この時期の雨にも負けずガンガン履き込む。履き込むことによって刻まれたシワはオーナーの履き方によって、同じブーツを同じ年月履いても一つ一つ違う顔になる。まさにオーナーだけのオリジナルの一足に育ってきた。

履き始めから10ヶ月が経った、7月。以前交換したレザーシューレースもブーツと比べると新しさが目立っていたので同様にオイルを使って自然な風合いになるよう馴染ませる。これは見た目だけではなく以外と大切な手入れです。レザーシューレースはオイルを入れないかさかさの状態だと切れてしまう恐れがあります。

最終月
1年間、ブラッシングとミンクオイルを中心に手入れしてきました。当初のBROWNからRUSSET(赤茶)に近い色に変化しています。同じブーツでも手入れや履き方でオリジナルのブーツに変化していきますので、皆さんも自分だけの1足を育てて下さい。

 

ビンテージブーツのような風格。オーナーのイメージどおりに仕上がって来たのではないでしょうか。ワークブーツには、ブーツオーナーの生き方や趣味が素直に反映され、無二の歴史が刻まれます。履き易く、飽きの来ないデザインだからこそ、長年愛用して風格のあるBootsを手にすることが出来きます。

経年変化に完成はありません。もちろん、メンテナンスに正解はありません。最初は、純正のスペックを楽しみ、趣味趣向に合わせてカスタムしていくのも楽しみです。



経年変化を楽しむ。がんばるのではなく、楽しんでください。このレポートは、そんな楽しみの少しでも参考になれば幸いです。