履き込みレポート

8593G茶芯レザープレーンMIDブーツ

 経年変化の楽しみを伝えたい。そんな単純な思いからスタートした企画は、おかげさまで第四弾。定番593モデルを色違いで3足所有する中堅サトヒデに、他のスタッフも全員一致で彼にレポートを託すことに同意した。

「定番モデル?」「進化系?」 簡単に説明します。
2008年リリース以来、ファスナーの改良、インソールの改良、アウトソールの品質向上、羽のデザインの変更等、パッと見ではよくわからない部分も すこしづつマイナーチェンジを重ね、ブランドの顔として君臨する定番OB-8593 プレーンMIDブーツ。

2013年、日頃、無理なお願いに付き合っていただいている職人さんたちにご協力頂き、 グッドイヤーウエルト製法を採用して、定番モデルの進化系カスタムラインとしてOB-8593Gが商品化。

この製法で仕立てるブーツは、複雑な複数工程を経て作られるため、型くずれしにくい。そのため長時間履いても疲れにくい、 非常に頑強な構造です。 また、アウトソールを何回も取り替えることが可能で永きにわたってブーツを愛用できることもありがたい。 アッパーは塗料が裏まで浸透していないので履き込むと茶色が浮き出る茶芯レザーの色目はブラック。

スタートの1ヶ月は週5日のヘビーローテーションで愛用。 履き始めて3回目程度でかなり柔らかくなり、しかも2週間程度履くと、サイドZIPだけで脱ぎ履きも容易。 そして肝心の茶芯は、早くも出始めてきています。 思いのほか早く茶芯は出てくるであろうと予想。

履き始めてから3ヶ月目の1月。 メンテナンスはウェルト&ハトメ部分を中心にブラッシングのみ。 予想通りつま先の擦れ具合は先月に比べて更に際立ち、擦れた部分の茶色も前回に比べて濃くなってきたので渋さも増し馴染んできた。

履き始めてから4ヶ月目の2月。相変わらず履く頻度は週3、4回程度。 そろそろ革も乾燥してきたので、今回はがっつりメンテナンス。まずは、ブラッシング後にクリーナーとクロスで細かい表面の汚れを丁寧に拭き取る下準備。 その後、コロンブス製レザークリスタルを使用。天然成分で革にも優しく、保湿・栄養・撥水とオールインワンで使いやすく、理想のツヤも出してくれるので、 サトヒデが歴代ブーツのメンテナンスはほぼこれを愛用するほど信頼している。

履き始めてから7ヶ月目の5月。 履く頻度はずっと変わらずヘビーに週3~4回程度。 レザークリスタルは履き始めてから2回の使用。 屈曲の多いトゥーまわり全体が柔らかくなり、相当馴染んできた。 履き口のクッションまでもオーナーの体重がかかる部分がくぼんでサトヒデの足と一体化してきている。

履き始めてから8ヶ月目の6月。 オールソール交換を実行。軽さによる快適な履き心地がお気に入りのオーナーは他のソールパターンに浮気はせず、 純正に装着されているVibram(USA)社製#4014通称Cristyを迷わずチョイス。 重い、我慢する、武装する?身がまえるのではなく、楽に、ストレスなくブーツを楽しんでもらいたいので純正装備はクレープ底に拘ってます。

当たり前ですが、履かないと経年変化楽しめません。 ブーツで最も消費が激しい部分は、地面に直接触れるアウトソールです。 常に地面と接することで、摩擦が起こり底は削れて薄くなる。 典型的なパターンとしてカカトの後部が斜めにすり減っているのをよく見かけますが、 基本的に地面に触れる部分は常に消耗し続け、薄くなる。 また、モーターサイクル乗りの場合、さらに消耗は早い。 その為、アッパーにどんなに丁寧な手入れをしていても、アウトソールの交換は不可欠になる。

履き始めてから9ヶ月目の7月。 コロンブス製BOOT BLACKを塗り込んだ甲斐があり、トウの表情により一層の深みが出てきた様子。 さらに今回はコントラストをつけたかったので、トウまわりにコロンブス製ツヤ出しWAXを2回に渡り直接手で薄く塗り込み、 その後軽く水を含ませたクロスで優しく磨く。 程良くエイジングした中にトウキャップの光沢感がエレガントさを醸し出しありかも。

 経年変化に完成はありません。もちろん、メンテナンスに正解はありません。最初は、純正のスペックを楽しみ、趣味趣向に合わせてカスタムしていくのも楽しみです。

 経年変化を楽しむ。がんばるのではなく、楽しんでください。このレポートは、そんな楽しみの少しでも参考になれば幸いです。